権現の踊り子/町田康

型番 FH01227
販売価格 500円(税込)
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第28回(2002年) 川端康成文学賞受賞

講談社(2003.3)初版
サイズ:単行本(ハードカバー)
状態:帯あり、ビニールカバーあり
経年のヤケ
※最終ページにシール痕あり


▽データベースより
第28回川端康成文学賞を受賞した「権現の踊り子」ほか「鶴の壺」「矢細君のストーン」「工夫の減さん」「ふくみ笑い」「逆水戸」の全6編からなる短編集。1編1編が短いがゆえの余韻を残しつつ、テンポ良く進んでいく。
「俺は昔から権現が好きだった。ゴンゲン。響きが素敵」。「おばはん」から権現市ができたと聞き、剃刀を買いに出かけた「俺」。だが市と祭りは来週かららしく、主催者の男に頼まれて準備中の料理を味見することになる。ぺかぺかのプラスチックカップに入ったワイン、羊の肋(あばら)肉、「ハンバーカレー」…。そして「もはや恥辱そのもの」の「権現躑躅踊り」を披露されるに至り、「俺」の困惑はいよいよ深まっていく(「権現の踊り子」)。

大切な壺を返すため入院中の友人を訪ねるが、病院にたどり着けない男の話(「鶴の壺」)。スーパーの定員や警察官、信頼していた友人までもが始めた「ふくみ笑い」に追い詰められていく男の話(「ふくみ笑い」)。荒唐無稽な話ばかりだが、そこに漂う焦燥感と息苦しさは、読むほどに読者自身の体験と重なっていく。深刻な状況に同居する笑いを、町田は逃さずにすくいとり、リズム感あふれる言葉でさらにふくらませてみせる。

「逆水戸」は、テレビの時代劇好きという町田らしく、「水戸黄門」とおぼしき物語を下敷きにした時代小説。現代を離れ、江戸を舞台にしたこの小説に大笑いしながら全6編が終わる、という構成もいい。(門倉紫麻)


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